お香作りのこと

私がお香に興味を持ったのは、小学生の時、
母がお土産で買ってきてくれた「伽羅大観」でした。
いつものお線香とは違う、きりっとした香りに衝撃を受けたのがきっかけです。

また、おさいくものを作っていると、
防虫香や、匂い袋など、自然と和の香りに親しみを持つようになるようで、すっかり虜になってしまいました。

和の香りの良いところは、
主張しないところにあるように思います。

お部屋に入って、
なんか落ち着くな…と思うと、
端の方でお線香が一本、焚かれていたり、

和服姿の方が前を通られた時に、
帯にぶら下がっている匂い袋が
ふっと香ったり。

安らぎの後から香りを実感することがしばしばあります。

この香りがどんな風に作られるのか、
どうしても知りたくて、手作りお香のインストラクターコースを受けるまでとなりました。

お香の調合が盛んになされたのは、
平安時代です。

貴族たちは、季節の移り変わりを感じとり、イメージを膨らませて、香りを調合していきました。
この調合のいくつかは記され、現代でも読むことができます。

お香作りのインストラクターとなって、大きく変わったのは、和暦がしっくりくるようになったことです。

移りゆく季節を感じ、
イメージを膨らませていく楽しみを、
お香作りを通してみなさまと共有できたらなあと思います。

よろしくお願いいたします。