伝承物:三番叟(さんばそう)袋 a sanbaso (a harvest dance) pouch

三番叟は、五穀豊穰を願う舞で、歌舞伎や浄瑠璃、そのほか様々な民俗芸能で、披露されてきました。
実際の踊りの衣装を見ると、鶴や松などのおめでたい柄がふんだんにあしらわれていて、かなり豪華なものなのですが、
明治のお細工物のデザインは、白と赤のみ。
そこに松の枝や紋を描いてできあがりです。
私としては、こちらの紅白の方が、神社で舞を踊るお稚児さんのような、おめでたさを感じて好きです。

今回は古布のなかに、ちょうど良い吉祥柄の紋様があったので、そちらを縫い付けてみました。
右は違い扇、左は違い丁子です。
丁子とは、クローブのことで、
殺菌作用があるスパイスとして、
かなり古くから日本に輸入されていました。

密教系のお寺では、丁子は、勤行の前などに口に含んだり、お風呂に入れたりするなど、お清めとしても使われているそうです。

三番叟、扇と丁子、松と、吉祥柄満載の袋物となりました。

すずめのおそで ‐ Suzume no Osode -

手作りお香のワークショップのお知らせや、趣味で少しずつ作っているお細工物等をちょこちょこ載せております。 どうぞごゆっくりご覧ください。 I am making Japanese traditional handicrafts, "Osaikumono (bags, pouches, Japanese style patchworks, etc)."